歌舞伎公演 in Amsterdam

お隣国のWM(Welt Meisterschaft、ドイツ語でワールドカップの意味)の影響で、オランダにも観光客の姿が多く見られるここ最近のアムステルダム。そんななか、日本からロンドンを経由してアムステルダムにやってきた偉大なるお客様がここに。


先日、アムステルダムのライツェ広場前に堂々とたつstadsschouwburg(スタッツスハウブルグ劇場)にて、市川団十郎さん率いる海老蔵さんの歌舞伎を見に行ってきた。オランダで歌舞伎が上演されるのは歴史上初めて、という記念すべき今回の公演のチケットをゲットできたのは最高に嬉しい!!


日本ではじめて歌舞伎を見たのは中学生のときだったか。話の内容もピンとこないままの鑑賞であまり興味が湧かなかった。それ以来、歌舞伎はわたしにとって縁遠い存在だった。いま、「日本に帰ってでももう一度見たい」と思うこの公演はいかほどだったか。


kabuki


チケット料金は日本のそれに比べるとかなりお得だと思う。一番いい席で45ユーロ(約6000円)。わたしたちが取れたのは12ユーロ(約1800円)の席しか空いていなかったが、それでもこのお値段で歌舞伎を見られるのは海外だからなのか。「中世から残るヨーロッパの劇場に歌舞伎」というなんともいえないコラボレーション。観客は、日本人はさすがにいたものの、ほとんどがオランダ人だったことに驚いた。横に座っていたオランダ人のかたは、大学でアジアのアートサイエンスを専攻しているらしく、歌舞伎にはわたしよりもずっと知識が豊富で冷や汗をかいた(恥・・・!)。


それでも歌舞伎についてすこしでも予習していこうと、話のあらすじは調べていた。今回上演された演目は、「藤娘」「色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)」のふたつ。藤娘を演じた市川海老蔵さんはとても女性らしく、藤の色と艶やかな着物がとても綺麗で鳥肌が立ってしまった。


そして、2つ目の演目題に目が点。首をかしげて読みたくなるこのタイトル。話の内容を調べていると・・・


「与右衛門は妊娠した累(かさね)を連れ添って一緒に死のうとする。そこにどくろが流れて来て・・・」→→意味不明(笑)


そう思いながら読み終えた。ふむふむ、累(かさね)とは、江戸時代の3大幽霊のひとつであり、これは怪談話なのだ。これはどんな歌舞伎になるのか、むふふ。楽しみになってきた。


・・・公演は見事なものだった。与右衛門を演じる海老蔵さんよりもはるかに超える累(かさね)を演じる市川亀治郎さんにすっかり惚れてしまった。あの妖艶さ、おぞましい泣き声(およおよおよ〜〜!)、刺されてしまう直前の髪を振り乱した淫らな累。もう、感無量だった。面白すぎる。日本には、100年以上も受け継がれてきた芸術があり、それがいまこうして海外にも進出しようとしている。その場に居合わせたわたしはこの上なく幸せで最後には涙ぐんでしまった。さて、日本で見ていたなら、これほど感銘を受けただろうか。これほど、「日本の文化」として客観的に見ることができただろうか。


来年2007年の春にはフランスのパリで上演予定なのだそうだ。かさねを演じた亀冶郎さんは、来年にはNHK大河ドラマ「風林火山」で武田信玄役を務めるそうな。ああ、はやく見てみたい。また、この劇場では現在「四谷怪談」も上演中である。


最後に、藤娘を演じた市川海老蔵さんのお姿をすこしだけ・・・


kabuki


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by  nijntje   at 02:38 |  De kunst/芸術・イベント |  comment (6)  |  trackback (0)  |  page top ↑
プロフィール

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Author: nijntje 
生まれ住んだ神戸をはなれ、渡蘭して気付けばもう5年目。アムステルダムの居心地のよさを伝えたい。日々、「ちぇ」(かわいいものやひと)を探している。

gechereven ook in het Nederlands(written in Dutch as well as Japanese)



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